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―現在制作しておられる作品・活動内容、またはご職業について詳しく教えてください。

 

 

現在は神奈川県で制作活動をしています。作家として一流を目指すために、主に個展やグループ展で展示・販売を重ねています。

 

 

 

―大学時代についてお聞きします。どのような大学生活を送りましたか。

 思い出に残るエピソードなどがございましたら是非教えてください。

 

 

金工は工房の使用時間が厳しく決まっていたので、基本的に毎日制作をしていました。たまに行う専攻での飲み会がとても好きで、いつも楽しみにしていました。また、金工は何かと他専攻の人が頼みごとをしてくる機会が多く、そういった注文をこなすのも面白かった思い出のひとつです。そして、先生方が良い距離感で接して下さったので、とても自由に制作させて頂きました。

卒業制作『鐵花器「段・対・斜」』2012

―卒業・修了作品について紹介してください。

 

 

タイトル 【 鐵花器「段・対・斜」 】 制作年 【 2012 年 】

 

自作した鉄と工場で製材された鉄の二種類を使い、それぞれを対比させるような形状の花器を三点制作しました。同じコンセプトと素材で複数のパターンを作る事で、「形の好み」という人の本質を探ることが狙いです。

 

 

 

―卒業・修了作品展の経験は、その後の制作活動や現在のお仕事にどのような影響を与えていますか。

 

 

大学院の修了作品展は、学部生の頃の卒業制作展とはまた違った緊張感がありました。大学院を修了すればいよいよ社会に関わって行く必要があったため、「本当にこのスタイルで大丈夫か?」という不安が拭いきれなかったです。

しかし、修了して2年後に行った初めての個展で、一番最初に売れたのがこの中の一つだったため、なんとなくそれまでのことが肯定されたような気持ちになりました。具体的にどのように影響したかと問われると曖昧な答えですが、今に繋がっていることは間違いありません。

 

 

 

―卒業生として、後輩に向けてメッセージをお願いします。

 

 

僕は工芸系を出ているということもあり強く思うのですが・・・学生のうちは考えることも大切ですが、作ることはもっと大切だと思います。学生は研究の中で失敗しても許されるのが強みです。とにかく、思い描くものをどんどん形にし、作品をブラッシュアップしていってください。制作の数をこなせば長所が見え、それを伸ばせば自分のスタイルに変わると思います。

作品に自信が持てるようになったらコンペなどに挑戦してみるといいと思います。もし仮に作家を目指すなら、その作品が社会で認められるかどうかを決めるのは大学ではなく社会だからです。大学で良い評価を得ることは大切ですが、「大学での評価≠アーティストとしての評価」にはなりません。

・・・と、偉そうなことを書きましたが、あくまでも僕個人の体験談からの話ですので過信しないでください。僕もまだまだ何一つ作家として余裕でこなせているわけではないので、卒業後、アーティストを目指す学生さんがいたら、一緒にがんばりましょう!

それと、英語は絶対に出来た方がいいです。

 

 

 

―今後の展示予定また宣伝などがございましたらご自由に記載くださいませ。

 

 

2016年6月に東京・青山で、同年10月に名古屋で個展の予定があります。

加藤 貢介 Katou Kousuke

 

 

学生時代の専攻:金属造形

卒業年:2013年

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